81. 大船に乗る(おおぶねにのる)
穩若泰山〈喻沒什麼好擔心的〉
意味:何の心配もなく、すっかり安心できる状態になる。
82. 大風呂敷を広げる(おおぶろしきをひろげる)
大肆吹噓〈喻常說一些天馬行空的話〉
意味:実現不可能 ( じつげんふかのう )な計画を立てること。大ぼらを吹くこと。
83. 大山鳴動して鼠一匹(たいざんめいどうしてねずみいっぴき)
雷聲大雨點小
意味:前触れの騒ぎが大きいわりに、実際の結果が小さいことのたとえ。大きな山が鳴り響き、揺れ動いたのに、慌てて出てきたのは鼠一匹だったという意。ラテン語のことわざ、「山々が産気 ( さんけ )づいて滑稽 ( こっけい )なはつかねずみが一匹生まれる」に由来する。「大山」は「泰山」とも書く。
84. 傍目八目(おかめはちもく)
旁觀者清,當事者迷〈從圍棋的棋道而來〉
意味:他人の囲碁 ( いご )をそばで見ていると、対局者 ( たいきょくしゃ )より八目先まで手が読めるということから、当事者 ( とうじしゃ )よりも第三者のほうが、物事を客観的 ( きゃくかんてき )によく判断できるということ。「岡目八目 ( おかめはちもく )」とも書く。
85. 奥歯に物がはさまる(おくばにものがはさまる)
喻說話常吞吞吐吐,不乾脆
意味:思っていることをはっきりと言わず、思わせぶりな言い方をする。
86. 驕る平家は久しからず(おごるへいけはひさしからず)
驕者必敗
意味:地位や財力を鼻にかけ傲慢 ( ごうまん )な振る舞いをする者は、長く栄えることなく滅びるということ。
87. 同じ穴の狢(おなじあなのむじな)
一丘之貉
意味:一見無関係 ( いっけんむかんけい )のようでも実は同類 ( どうるい )・仲間であることのたとえ。多くは、悪者についていう。「狢」はアナグマの別名 ( べつめい )。またタヌキのこと。
88. 鬼に金棒(おににかなぼう)
如虎添翼
意味:強い鬼にさらに金棒を持たせること。強いものに、さらに強さを加えるたとえ。
89. 鬼の居ぬ間に洗濯(おにのいぬまにせんたく)
閻王不在家,小鬼鬧翻天〈喻山中無老虎,猴子我最大〉
意味:怖い人や気兼ねする人のいない間に、羽をのばしてくつろぐこと。
90. 鬼の霍乱(おにのかくらん)
壯漢竟也會患病〈喻難得之意〉
意味:ふだんきわめて健康な人が、珍しく病気にかかることのたとえ。「霍乱」は日射病 ( にっしゃびょう )や暑気あたりのこと。
91. 鬼の目にも涙(おにのめにもなみだ)
頑石點頭
意味:冷酷無情 ( れいこくむじょう )な者でも、時には慈悲心 ( じひごころ )を起こし、涙を流すことがあるというたとえ。
92. 鬼も十八、番茶も出花(おにもじゅうはち、ばんちゃもでばな)
女人十八一朵花〈喻女大十八變〉
意味:醜いとされる鬼でも年頃になれば美しく見え、番茶 ( ばんちゃ )でもいれたばかりはよい香りがする。器量 ( きりょう )が悪くても年頃になれば、女らしい魅力 ( みりょく )が出てくるということのたとえ。「番茶」は、番茶・煎茶 ( せんちゃ )に湯を注いだばかりの香味 ( こうみ )のよいもの。
93. 帯に短し襷に長し(おびにみじかしたすきにながし)
高不成低不就
意味:中途半端 ( ちゅうとはんぱ )で役に立たないこと。
94. 思い立ったが吉日(おもいたったがきちじつ)
每天都是黃道吉日〈喻不必刻意去求吉凶禍福,把握當下就是最好的時機〉
意味:何かをしようと思い立ったら、その日を吉日 ( きちじつ )と思ってすぐにやり始めるのがよい。
95. 溺れる者は藁をも掴む(おぼれるものはわらをもつかむ)
溺水時攀草求生〈喻面臨生死關頭之際,任何的幫助都是一個希望〉
意味:危急 ( ききゅう )の時は、頼りにならないものにでもすがりつくということ。
96. 思う念力岩をも通す(おもうねんりきいわをもとおす)
誠能感天,天必應之
意味:どんなことでも一心に思いを込めてことに当たれば、できないことはないということ。
97. 親の心子知らず(おやのこころこしらず)
天下父母心
意味:子を思う親の気持ちが通じないで、子が勝手気ままな振る舞いをすること。
98. 親の意見と茄子の花は千に一つも仇はない(おやのいけんとなすびのはなはせんにひとつもあだはない)
不聽老人言,吃虧在眼前〈喻家有一老,如有一寶〉
意味:ナスの花は咲けば必ず実がなるように、親が子を思っての忠告 ( ちゅうこく )も必ず役に立つので、親の意見はよく聞くべきだということ。
99. 鯉の滝登り(こいのたきのぼり)
鯉躍龍門
意味:人の立身 ( りっしん )出世 ( しゅっせ )のたとえ。黄河 ( こうが )の上流にある竜門 ( りゅうもん )の急流を登った鯉 ( こい )は竜になるという中国の伝説 ( でんせつ )から。
100. 恩を仇で返す(おんをあだでかえす)
恩將仇報
意味:受けた恩に感謝するどころか、かえってひどい仕打ちをすること。
