181. 親しき仲に礼儀あり(したしきなかにれいぎあり)
親兄弟明算帳
意味:親密すぎて節度を越えると不和のもとになるから、親しい間柄でも礼儀を重んじるべきであるということ。
182. 舌の根の乾かぬうち(したのねのかわかぬうち)
言猶在耳
意味:言い終わるか終わらないうち。言い終えてすぐに。前言に反する発言や行動を非難する時に用いる。
183. 重箱の隅を楊枝でほじくる〈じゅうばこのすみをようじでほじくる〉
鑽牛角尖;刨根問底
意味:本質や本題からかけ離れた小さな事柄を問題にしたり、あれこれとせんさくしたりすること。
184. 正直の頭に神宿る(しょうじきのこうべにかみやどる)
天佑善人〈喻好人的頭上都有神明在保佑〉
意味:正直な人には、必ず神の加護がある。
185. 小事は大事〈しょうじはだいじ〉
防微杜漸
意味:小さなこととはいえ、その小さなことの積み重ねが大きなことになるのだから、小さなことを軽視してはならない、という戒め。
186. 上手の手から水が漏れる〈じょうずのてからみずがもれる〉
高明的人也有疏漏;智者千慮,必有一失
意味:どんなに熟練した人でも、たまには失敗することもある。日ごろはめったに失敗しないような人が失敗したときなどに使う言葉。
187. 少年老い易く学成り難し(しょうねんおいやすくがくなりがたし)
少壯不努力,老大徒傷悲
意味:月日のたつのは早く、まだ若いと思っているうちにすぐ年をとってしまうが、学問はなかなか成就しない。時間を無駄にせずに、学問に励まなければいけないということ。「一寸の光陰軽んず可からず」と続く。
188. 少年よ大志を抱け(しょうねんよたいしをいだけ)
英雄出少年〈喻少年抱大志者易成〉
意味:若者たちよ、大きな志と夢を持って世に出なさいという意味。
189. 初心忘るべからず(しょしんわするべからず)
勿忘初衷〈喻初發心是最不容易持之以恆的〉
意味:何事においても、学びはじめたころの、謙虚で真剣な気持ちを忘れてはならないということ。また、最初の志を忘れてはならないという意味にも用いられる。
190. 知らぬが仏(しらぬがほとけ)
眼不見為淨
意味:知れば腹も立つが、知らなければ仏のように穏やかな気持ちでいられる。また、本人だけが知らないで平気でいるさまをあざけっていうことば。
191. 白羽の矢が立つ(しらはのやがたつ)
被老天爺選中
意味:大勢の中から犠牲者として選ばれること。また、大勢の中から特に選び出されること。神などが、人身御供に選んだ少女の家の屋根に、その印として人知れず白羽の矢を立てるという俗説からきたことば。
192. 尻切れ蜻蛉〈しりきれとんぼ〉
有頭無尾;半途而廢
意味:物事が途中でなくなり、最後まで続かないこと。中途半端。
193. 心血を注ぐ〈しんけつをそそぐ〉
嘔心瀝血
意味:全身全霊を傾ける、注力すること。「心血」は心と体といった意味。
194. 人事を尽くして天命を待つ〈じんじをつくしててんめいをまつ〉
盡人事聽天命
意味:人としてできるかぎりのことを実行し、その結果は天の意思にまかせる。
195. 人間万事塞翁が馬〈にんげんばんじさいおうがうま〉
= 禍は福の倚る所、福は禍の伏す所なり(わざわいはふくのよるところ、ふくはわざわいのふすところなり)
= 禍いも幸いの端となる(わざわいもさいわいのはしとなる)
= 塞翁が馬(さいおうがうま)
= 人生万事塞翁がうま〈じんせいばんじさいおうがうま〉
塞翁失馬焉知非福
意味:人生の禍福の転変は予測できないことのたとえ。昔、中国の北辺の塞に住んでいた老人の馬が胡の国へ逃げたが、数ヵ月後、胡の国の駿馬を連れて帰ってきた。その老人の息子がその馬に乗り落馬して負傷してしまった。やがて胡の国との間で戦争が起こったが、塞翁の息子は怪我のおかげで兵役を免れ、生き残ったという故事から。
196. 好きこそ物の上手なれ(すきこそもののじょうずなれ)
= 好きこそ上手(すきこそじょうず)
= 好きは上手のもと(すきはじょうずのもと)
熟能生巧
意味:好きなことには自然とそれに熱中するから、上達が早いということ。
197. 過ぎたるは猶及ばざるが如し(すぎたるはなおおよばざるがごとし)
過猶不及
意味:何事でも度を超えていきすぎたものは、不足していることと同じようによくない。孔子が中庸の大切さを述べた『論語』のことばから。
198. 空き腹にまずい物無し(すきばらにまずいものなし)
飢不擇食
意味:お腹がすいていれば、何でも美味しく食べられるということ。
199. 雀百まで踊り忘れず(すずめひゃくまでおどりわすれず)
稟性難易
意味:幼い時に身についた習慣は、年をとってからも直らない。雀は死ぬまで飛び跳ねる癖が抜けないことから転じたことわざ。
200. すべての道はローマに通ず(すべてのみちはろーまにつうず)
條條道路羅馬
意味:手段は違っても、目的は同じであることのたとえ。また、真理はひとつであることのたとえ。ローマ帝国が全盛の時に、世界各地からの道がローマに通じていたことから転じたことわざ。
